未解決事件

【未解決事件】巨大戦艦が謎の失踪!未だ解決されていない事件に迫る!



USSサイクロプスという戦艦をご存知だろうか?

USSサイクロプスは1918年に謎の失踪をしたアメリカの戦艦である。

今回はその失踪の謎について紹介していきたいと思う。

USSサイクロプスはなぜ失踪してしまったのだろうか?

USSサイクロプスとは

 

USSサイクロプスは全長165メートル、幅20メートルほどの大きさで1万トンを超える大型の戦艦。

「サイクロプス」とう名前はギリシャ神話のキュクロープスを英語読みして命名されたもので、石炭船として309名の乗組員と共にブラジルからアメリカのバルティモに向かって石炭を運んでいた。

当時としてままだ珍しかった無線が積まれていたことも特徴の一つで、何か異常事態が発生すれば無線で知らせることができるようになっていた。

 

事故の発生

 

1918年2月にブラジルの港を出港したサイクロプスが3月3日までにバルバドスを出た所までは記録が残っている。

事故が発生したのはプエルトリコからバミューダ諸島の辺りとだとされていますが、これもハッキリと特定されているわけではない。

分かっている事と言えば、サイクロプスが西インド諸島のジョージ・タウンからボルチモアに向かう航海の途中で姿を消したと言うことだけである。

失踪した日時が3月とだけしか記されていないのにも理由がある。それはサイクロプスが救命信号を発信せずに忽然と姿を消したために、いつ事故に遭遇したのかよく分かっていないためである。

また捜索によって沈没した船体や船の残骸が発見されるようなこともなかった。

 

ドイツとの関係

 

サイクロプスはマンガン鉱石を大量に積んでいた。

マンガン鉱石はアメリカの当時の敵国であったドイツにとって貴重な戦略物資であったこともあり、サイクロプスの事故の原因は何者かに乗っ取られドイツに向かったからではないかとする説が浮上した。

艦長を務めていたフランク・ウォーレイ艦長がドイツ移民であり、なおかつ熱心なドイツ皇帝支持者であった事もこの説を強く裏付けることとなった。

アメリカ政府は、第一次世界大戦が終わると早速ドイツにサイクロプスのような船が停泊していないか調査を開始した。

しかし、結局そのような船は発見できず、文書の調査からもサイクロプスがドイツに向かったとする証拠も何一つ発見できなかった。



バミューダトライアングル

 

1970年代に入って浮上したのは、バミューダトライアングルを失踪の原因とする説。

バミューダトライアングルでは、時間の捻じれとも言えるような不思議な現象が度々報告されていた。

その事から、サイクロプスは時間の狭間に落ちてしまったのではないかと言われるようになったのである。

サイクロプス以外にもこの海域で消息を絶った船はとても多かったのだが、このバミューダトライアングルを失踪の原因とする説は科学的根拠のない説と言われることもよくある。

しかし、サイクロプスは14,000トンもの排水量を誇る巨船であり、失踪事故が起きた時もマンガン鉱石10,000トンと309人の乗員が乗り込んでいたのである。

そんな巨大な船が一欠片も残すことなく消息を絶つこと自体が非常に不可解なことであるから、科学で解明されていない現象が起こっても不思議ではない。

時間の狭間に落ちたとすれば、サイクロプスの残骸が一切発見されない謎も上手く説明する事ができる。

さらに近年では、バミューダトライアングの海底にメタンハイドレードが眠っている可能性があるとされ、そのメタンハイドレードが火柱となったものが多くの船を飲み込んだのではないかと言う説も提唱された。

これなら時間の狭間という考えを持ち出さなくても、サイクロプスが消息を絶った理由を説明できる。

サイクロプスはバミューダトライアングを航行中に、運悪くこの火柱と遭遇してしまい跡形もなく焼き尽くされてしまったのではないだろうか。

もちろん真偽ははっきりしていない。

しかし、サイクロプスが消息を絶ってから100年以上の時が経つと言うのに、未だに何一つ残骸が発見されていない事は紛れもない事実である。

 

 

転覆しやすい構造

 

戦艦の構造から事件の真相を解き明かそうとする説もある。

実はサイクロプスは、かなりのトップヘビーな船で転覆しやすかった構造と言われている。

トップヘビーとは船の重心が上の方に偏っているという事。

サイクロプスの上部には柱のようなものがたくさん設置されていた。

これらの構造物によってサイクロプスの重心は上へと移っていき、安定性が悪い船となっていたのである。

サイクロプスは波の荒い外洋を航海することを考えて作られた船なので、そのような船にとってトップヘビーであるということは時限爆弾を抱えているようなもの。

そういったことからサイクロプスは高い横波を受けてSOSを発する間もなく、海の底へと沈んでいったと考えるのが妥当とも言える。

横波を受けた際、積んでいた荷物が荷崩れした可能性もある。

普通の船なら致命傷にはならないような荷崩れでも、もともとトップヘビーで船体が不安定だったサイクロプスにとっては致命傷になった可能性も十分考えられる。

 

まとめ

 

いかがだっただろうか?

USSサイクロプスの失踪は今でも謎の事件とされている。

科学的根拠のある解決はなされておらず、様々な憶測が飛び交っている状態である。

この謎が解き明かされる日は来るのだろうか。