未解決事件

【未解決事件】歴史に残る未解決事件!オーラン・メダン号事件の謎に迫る!



世界には、未だ解明されていない謎に包まれた未解決事件が多く存在する。

科学技術の進歩によって、未解決だと思われていた事件が解決された例もあるが、そのほとんどは今も謎に包まれている。

今回紹介する事件は、船員全員が謎の死を遂げた「オーラン・メダン号事件」についてである。

オーラン・メダン号事件

第二次世界大戦終戦から3年後の1948年。

マラッカ海峡を横断していた船内で事件は起こった。

航海中だったアメリカの船、シルバー・スター号はインドネシアのマラッカ海峡で、無線を受け取った。

この無線は、インドのジャカルタに向かって航海中だったオランダの商船、オーラン・メダン号に乗っていた無線技士のラビットからの無線だった。

ラビットは焦った様子で「私以外の船員全員が“何か”に襲われて、突然口から血を吐き、倒れている。倒れている船員の何名かは既に命を落としているが、まだ生きている者もいる、どうにか助けてやってほしい。そしてまもなく、私も彼らと同じ道を辿るだろう。」と話した。

シルバー・スター号の無線技士が詳しく話を聞こうとしたが、無線は途中で途切れてしまった。

事は一刻を争うと、オーラン・メダン号の救助に向かうことにした。

マラッカ海峡には、複数の無線中継基地があった為、無線中継基地の協力を得てオーラン・メダン号の位置を割り出したのだ。

この時、無線を受け取ってから既に3時間が経過していた。

オーラン・メダン号の横に並び、拡声器などを使って船員に対して何度も呼びかけを行ったが、応答がない。

「まさか。」と思ったシルバー・スター号は、船員をオーラン・メダン号に乗り込ませたところ、そこには衝撃の光景が広がっていた。

先ほどラビットが助けを求めたように、船員全員が直視できないような形相で亡くなっていたのだ。

ペンを持ったままの者、目を見開いたままの者、座り込むようにして目の前に向かって両手を伸ばしたままの者。

人間だけでなく、船内で飼われていた犬も死亡していた。

血を吐いている以外には、外傷が一つもない。

そして彼らを乗せている船、オーラン・メダン号自体も全くの無傷であった。

シルバー・スター号の船員たちは、その惨い状況にしばらくの間言葉を失っていたが、とにかくオーラン・メダン号が航行できるかを調べなければと、船室の扉を開けようとした瞬間、突然、爆発音と共に船から出火。

「このままでは船ごと爆発してしまう!」と、危険を感じたシルバー・スター号の船員が救命ボートへ乗り込んで船から離れると、それを待っていたかのように、オーラン・メダン号は大爆発した。

船員たちに何があったのか、調べる間もなく瞬く間に海の藻屑となって、沈んでしまったのだ。

シルバー・スター号がこの不可解な体験をした後日、地元警察によって調査されたが、結局詳しい沈没原因が特定されず、船員の死亡原因についても船が炎上したこと、バラバラとなって沈没しているため、手掛かりがほとんどなく、今現在も謎に包まれている未解決事件となっている。



船員たちの死亡原因

彼らの死亡原因について、最も有力とされているのが毒ガス説である。

「何らかの原因によって船内に充満した毒ガスを吸引した船員たちは、身体に異常をきたして血を吐き、死亡した。」というもの。

一見、毒ガス説はあり得るかに思えるが、おかしな点2つがある。

 

1.ラビットは「何かに襲われて」と証言している

ラビットは「船員たちが“得体の知れない何か”に襲われた。」と証言している。

そして自分も同じ運命を辿ることをほのめかしている。

毒ガスであれば目に見えないので“何か”と発言するのは、おかしな話である。

そして、毒ガスであればラビットが無線で話している時点で苦しんでいるはずであり「毒ガスを吸ったのかもしれない」と思っていてもおかしくない。

しかし、あえて“何か”と発言したということは、彼がその“何か”を目撃したからであろう。

 

2.シルバー・スター号の船員たちには何の影響も無かった

次に、救難信号を受けてオーラン・メダン号に救助に向かったシルバー・スター号の船員だが、彼らが現場に駆け付けたのは約3時間後のこと。

人を死に至らしめる程の有毒ガスが、特別換気などをしていない船内から完全に消えることは不可能だと思われる。

少しでも船内にガスが残っていれば、助けに入った船員たちにも何かしら悪影響があるはず。

しかし、彼らに体調の変化などはなく、至って健康だったようだ。

 

ミイラ化説

実はこの事件、船員たちがミイラ化して死亡していたという説もあるのだ。

無線で会話をしていたラビットも、わずか3時間でミイラ化して死亡しており、血を吐きミイラ化している以外に外傷は見当たらなかったという。

一般的に成人男性がミイラ化する為には、3カ月はかかると言われており、どう考えても3時間でミイラ化するのには無理がある。

しかもミイラ化するのには、腐敗よりも早く身体の水分を50%以下にする必要があり、人工的に特別な処置を行わないと、ミイラにするのはほぼ不可能だと言われている。

 

まとめ

いかがだっただろうか?

未だ解決に至っていない未解決事件の数々。

これらには科学で証明できない“何か”の力が加わっていると断言しても良いのではないだろうか。

全てが海の底に沈んでしまった今、事件の真相を知る者は誰もいない。