未解決事件

【未解決事件】福島女性教員宅便槽内怪死事件に迫る!(後編)



前回の記事で福島女性教員宅便槽内怪死事件についての詳細や、謎が多い点についてご紹介させて頂いたが、今回は真相解明の鍵となるかもしれない「関連人物」について紹介・考察していこうと思う。

 

関連人物について紹介

菅野直之さん

今回の事件で、便槽内から遺体で発見された人物。

彼は福島県田村郡都路村に、両親・祖母の4人で暮らし、福島第二原発の関連会社で営業主任として働いていた。

青年会に所属する活発的な人物で、音楽が好きなこともあって、友人達とバンドを組んでギターを演奏していた。

社交的で明るい性格で、イベントの司会などを任されることも多かった。

人望も厚く、村の選挙では応援演説を頼まれる程であった。

 

女性教員(文中では省略する為、Aと記載)

事件現場となったアパートに住んでいた女性教員。

彼女も都路村の出身で、小学校の先生として働いていた。

Aは短大卒にも関わらず(通常は四年制大学卒業で採用されることが多い)教員として採用されており、「コネがあって特別待遇されているのでは?」と近所で噂になっていたという。

Aは「昔不良少女だった。」、「村内には身体の関係を持った男が大勢いる。」など、教員として相応しくない噂が多い人物だったようだ。

実は、Aが悩んでいたという“いたずら電話”も男絡みではないかと言われている。

あくまでも噂なので、真偽の程はわからないが「同じ職場の同僚と婚約していたが(のちに破談している)菅野さんと二股をかけていた。」という噂も流れていたようだ。

 

Aの婚約者男性

Aの婚約者である彼は、同じく都路村出身で、後で紹介する“村長選関係者W”の次男でもある。

Aと同じ小学校で教師として働いており、菅野さんとは友人関係にあった。

菅野さんが所属していた青年会のメンバーでもある。

 

青年会の会長B

菅野さんやAの婚約者も所属していた青年会の会長で、二人とは親しい友人でもあった。

彼は後で紹介する“村長選関係者Z”と親しい間柄だった。

「村長から金銭の授受があった。」という疑惑もあったが、否定している。

菅野さんが失踪する前日に参加した送別会では、一緒に過ごしていたが「菅野さんが自分の車で帰宅するのを見届けた。」と証言している。

 

Aの自宅近くに住む男性

事件当時51歳だった彼には犯罪歴があったことから、いたずら電話の犯人だと噂されていたようだ。

Aについては「男好きと“する”女」と発言したこともあったという。

事件のあった日は「出稼ぎに行っており、村にはいなかった。」と主張している。

 

郵便配達員の男性

郵便配達員として働いていた彼は、青年会にも所属していた。

菅野さんが失踪する前日に開かれた送別会にも参加していたが、菅野さんが「明日は人と会う約束があるんだ。」と寂しそうに話していたのを聞いたという。

他の人物同様「菅野さんは自分の車で帰宅した。」と証言している。

 

青年会員C

Cは農協職員として働き、青年会のメンバーでもあった。

事件が起きた後「菅野さんの自動車が農協の駐車場に放置されている。」と遺族に伝えている。

遺族に対して「事件について、引っかかることがあるかもしれない。」と言った後に「やっぱり忘れてくれ。」という不可解な言動をしている。

 

村長

原発推奨派として知られる彼は、選挙戦の際に8000万円ものお金を使ったと言われている。

 

村長選の関係者Z

Zは村会議員で、菅野さん一家とは仲が良かったという。

「Zの妻は、A宅の便槽内に菅野さんの遺体があることを何故か知っていた。」という噂が流れていたらしい。

 

村長の選挙関係者W

菅野さんの遺体がA宅の便槽内から発見された後、Wの長男がバキューム車の手配を行った。

Wの次男は、Aと婚約していた人物でもある。

 



事件の考察

関連人物たちの不可解な言動を見ると、警察が発表した「事故死」では説明のつかない点が浮かび上がってくる。

菅野さんの遺体発見時の不可解な姿。

警察は、大勢の村人たちからの嘆願書を無視して「事故死」として、片づけてしまっている。

この事件の裏には、もっと大きな“何か”が潜んでいるのかもしれない。

 

警察の隠蔽説

 

警察は村民の半数が書いた4000人分の再捜査嘆願書があったにも関わらず、今回の事件を「事故死」として片づけている。

これほどの量の嘆願書があれば、再捜査するのが当たり前である。

村人からの批判は容易に想像できたはずだが、警察は何故か嘆願書の無視に踏み切ったのだ。

そして村人たちの間では「警察が“何か”を隠蔽している。」と噂が流れるようになった。

 

福島原発の事故に関係する圧力説

 

この事件は「原発事故」による“圧力”が関係しているという説もある。

事件が起こる前に、福島第二原発で事故が起き、発電所を長期間停止する事態が起こった。

何度も異常を知らせる警報が鳴っていたにも関わらず、無視して原発を稼働させいたようだ。

原発での事故が明らかになった年には、菅野さんの上司である原発運転管理者が、駅で飛び込み自殺をはかり、死亡している。

菅野さんが便槽内から遺体で発見される前後、原発では事故が多発していた。

もしかしたら菅野さんや上司の死も“上からの圧力”が原因だったのかもしれない・・・。

 

村長選挙絡みで殺害された説

 

事件が起こる前には村長選挙が行われており、激しい選挙戦が繰り広げられていた。

応援演説を依頼されることが多かった菅野さんだが、今回の選挙戦の後「金をばらまく選挙に嫌気がさした。」と言って、選挙演説を辞めてしまったのだという。

この言動が関係者から恨みを買うことになり、殺されたのではないかという説もあるのだ。

 

まとめ

 

いかがだっただろうか?

今もなお、未解決事件の代名詞として語られることが多いこの事件、調べれば調べる程当時の捜査や、警察の対応が杜撰だったということがわかる。

自らの意思で便槽内に侵入して命を落としたのか、はたまた誰かに押し込まれたのか。

菅野さん亡き後、事件の真相を知る者は誰もいない。