未解決事件

【未解決事件】ディアトロフ峠事件の60年後に提唱された有力な新説とは!?



雪山で起きた未解決事件はたくさんある。

その中でも有名なのが「ディアトロフ峠事件」である。

ある日、ロシアで雪山登山をしていた男女9人が不可解な死を遂げた。

そこには一体どんな謎が潜んでいるのだろうか?

今回は「ディアトロフ峠事件」を紹介していこうと思う。

ディアトロフ峠事件とは

 

事件はホラート・シャフイル山の東斜面で起こり、峠の名前は一行のリーダーであったイーゴリ・ディアトロフに由来する。

1959年2月2日の夜、当時のソ連領ウラル山脈北部で雪山登山をしていた男女9人が不可解な死を遂げた。

空からの1週間にわたる捜索によって放棄され切り裂かれたテントを発見。その後、山腹のあちこちでひどく傷ついた9人の遺体が見つかった。

刑事事件として2月26日に捜査が開始されたが、3か月後に捜査は打ち切り。

事件は人里から隔絶した山奥で発生し、生還者も存在しないため未だに全容が解明されず、不明な点が多く残されている。

当時のソ連の捜査当局は殺人ではなく “抗いがたい自然の力” によって9人が死に至ったとし9人の死因についてそれ以上説明しなかった。

さらに事件後3年間にわたって、スキー客や探検家などが事件の発生した地域へ立ち入ることを禁じた。

ソ連を引き継いだロシア連邦の最高検察庁は2019年2月1日、事件は雪崩や暴風など自然現象が原因で発生したとの見解を示したという記録も存在している。

 



さまざまな説

 

吹雪の中で起きた怪奇事件には、知られているだけで合わせて60以上の仮説が提起されている。

科学的に断言できることは、9人のスキーヤーの怪我が、近辺にあった何物によるものでもないとうことである。

特に興味深い説の一つは、「現地のマンシ族が生贄を捧げる儀礼に用いていた聖なる洞窟」をめぐるもの。

マンシ族はそもそも部外者が山に立ち入るのを嫌っていた。

彼らは、ディアトロフの一行が生贄の洞窟から貴重な品々を盗み出したことに憤慨して一行に夜襲をかけて彼らを殺害したというのである。

しかし、この説は事実無根のでたらめにすぎないとされている。

その他に提起されている説は無秩序で暴力的な死の原因が一行が現地の狩猟民から得た有毒な密造酒だというもの。

この酒は容易にサイケデリックな幻覚を引き起こすのだという。

この説は一行がばらばらに逃げ、一見不可解な行動を取ったことの説明にはなり得る。

さらには脱獄囚か先住民、イエティ(Yeti)のような未確認生物による襲撃説、秘密裏に行われた兵器実験による爆発説、ロケットの残骸の落下説、はては謎の精神的な力によって夜にテントから出て殺し合いをさせられたという説まである。

一方で、ディアトロフ峠事件の包括的な見直しを行ってきたアンドレイ・クリャノフ検事によると、検察は75種類の説について調査した末に空飛ぶ円盤や別世界の物を含む幻想的な説は一蹴し、殺人説も排除したという。

遺体にあった多数の傷は死後にできたことが分かり、頭部の大きな外傷は遺体の凍結によって生じたもので、事件はおそらく「自然な」原因によって起きたとみられるという結論を出している。

専門家チームが現地入りしてサンプルを採取し、事件の原因が雪崩だった可能性について気象専門家が判断しようという取り組みも行われている。

 

事件の新説

 

様々な説が唱えられ検証されている「ディアトロフ峠事件」だが、有力な新説が提唱されたという話もある。

提唱したのは超常現象や不可解事件に関するジャーナルを発行しているロシア人ブロガーのワレンチン・デグテリョフ氏で、その説は何人かの犠牲者の衣服から高い線量の放射性物質が検出された点に注目している。

ワレンチン・デグテリョフ氏はディアトロフ一行の死が、威力の小さなミサイルが山に直撃したことによるものだと考えている。

自身のオンラインジャーナルで彼が述べたことによると、この一帯の衛星写真を詳しく調べると証拠となる直径30メートルのクレーターが見つかるが、それは彼らのテントから約3キロメートルしか離れていないというのである。

「花崗岩は一度溶解し、基本的に赤いガラスに変質している。衝突の際の温度は非常に高かったと考えられる。これは衛星写真ではっきりと確認できる。衝撃波に叩き起こされ、ハイカーらは眩しい光に目がくらみ、おそらく一時的に視力を失っていた。彼らが突然逃げ出し、森へ駆け下りた理由が説明できる。」

彼はこう続けます。

「ミサイルはおそらく軌道から外れて針路を変え、誤って山の側面に激突したのだろう。もし犠牲者の衣服から放射線が検出されていなければ、隕石落下説を唱えた。春になったら現場を徹底的に調べる必要がある。もし実際に放射線が検出され、衝突のクレーターが見つかれば、ディアトロフ峠の謎は解けたと考えて良い。」

 

まとめ

 

いかがだっただろうか?

60年前に起きたこの事件はいまだに解明されていない。

しかし、様々な説がある中で幻想的な説が否定されているのは良いことだと思う。

科学的に証明できる説が浮上して検証されている流れがあるので事件解明へ発展が期待される。

今後、事件が解決へと向かうのか注目されるところである。