【未解決事件】スーパーナンペイ事件①～事件の概要・事件当日の経過～

スーパーナンペイ事件とは、今から25年前に起こった、未解決の強盗殺人事件である。

被害者は三名、全員女性で閉店後のスーパーの事務所が事件現場となった。

今回はこの事件の詳細について、3つの記事に分けて紹介していこうと思う。

Contents

事件の概要
事件当日の経過
まとめ

事件の概要

平成７年（1995年）7月30日21時17分頃。

東京都八王子市大和田町にある（1998年に閉店・その後解体）スーパー「ナンペイ大和田店」の2階事務所で女性従業員三人が拳銃を持った何者かに射殺された。

殺害されたのは、同店のパート女性従業員A（当時47歳）、女子高生従業員B（当時17歳）、同じく女子高生従業員C（当時16歳）の三人である。

犯行時間は午後9時15分～たった数分間だったと推定されている。

Ａは、犯人に体を拘束されていなかったが、銃把（拳銃のグリップ部分）で右顔面を殴打されたのち、額と頭頂部の二方向からそれぞれ一発づつ、合計二発発砲され即死。

女子高生二人は、テープで口を塞がれ、お互いの右手と左手を纏めて縛られており、うつ伏せの状態で、後頭部に1発ずつ撃たれ即死。

犯人は被害者を殺害後、金品などを奪わずに逃走していることから、犯行は金銭目的ではない可能性が指摘されている。

犯行の動機として、強盗説と怨恨説の両面があるが、捜査本部では強盗説として捜査されていた。

本事件は未解決事件となっており、捜査本部が事件解決に向けて懸命な捜査を継続している。

それまで暴力団やテロリストが使用していた拳銃が「小さなスーパーで働く一般市民」に向けられたことで、「日本における銃犯罪のターニングポイント」と位置づけられた。

事件当日の経過

平成7年7月30日。

スーパーナンペイ大和田店は、セールの最終日を迎えていた。
事件当日は休日だったこともあり、多くの客が訪れ、賑わいをみせていた。

16時46分	Bが自転車で出勤した。
16時48分	Aが出勤、Aは職場まで知人男性に送ってもらい、勤務が終了した後、一緒に夕食を食べる約束をしていた。
17時30分頃	店の前をウロウロしながら、店内を覗き込んでいる不審な50代の男が目撃される。
18時30分	一緒に勤務していた男性従業員が勤務を終え退社し、AとBの二人となった。
18時50分	事件当日は非番だったCが、自宅から自転車でスーパーに訪れた。 Cはシフトを確認するために訪れ、勤務後のBと合流する約束だったので、閉店まで滞在することになった。
20時30分	店内をうろつき、様子を伺うような素振りを見せて何も買わずに店を出た40代から50代の不審な男性が目撃されている。
20時45分	スーパーの正面道路を白い自動車が徐行して通り過ぎ、運転手が店内を覗き込んでいる様子が目撃された。
20時56分	若いカップルが閉店間際に焼きそば等を購入し、駐車場から白い自動車で立ち去った。この二人について未だに素性が判明しておらず、犯人を目撃した可能性がある為、捜査本部が重要視している。
21時06分	自動車を駐車場に停めていた近隣住民が、スーパー横の通路に不審な男性がいるのを目撃した。男は車のライトが当たるとその場を立ち去った。
21時15分	Aがスーパーの二階事務所から、知人男性に電話を掛け、迎えを頼んだ。被害者の三人は、これから帰宅する途上にあった。
21時16分	帰宅しようと事務所から出た三人は、犯人に拳銃で脅され、押し戻されたと推測されている。
21時17分	スーパー近くにいたカップルが、火薬が破裂したような音を数回聞いた。近隣住民も同様の音を数回聞いた。Aが知人男性に電話をしてから、奇妙な音が聞こえるまでの時間は、わずか約2分30秒だった。
21時20分	Aの知人男性がスーパーに車で迎えに来たが、Aの姿が見えず、駐車場に車を停めて待った。事務所は灯りが点いており、誰かが滞在しているように見えた。
21時45分	知人男性は、一向にAが現れないので「まだ事務所にいるか、先に夕食を食べに行ってしまったのかもしれない。」と思い、夕食を食べる予定の店へ向かった。
21時50分	店に着いた知人男性は、Aが見当たらず不審に思った。事務所内で女性が着替えをしているかもしれないと思い、店の女将に事務所内を確認してもらうため、二人でスーパーに向かった。
22時00分	女将が施錠されていなかった扉を開け、事務所の中に入り、声を掛けたが返事はなかった。誰もいないように感じたので、一旦は車に戻った。女将は小柄なため、入り口のカウンターが遮り、奥の様子までは見えていなかった。もう一度二人で事務所を奥の方まで確認し、血だまりの中で死亡している女性従業員3人を発見した。
22時08分	二人は、近くの北八王子駅前交番に駆け込んで、警察官に事件発生を知らせた。警察官による緊急通報で事件が発覚した。